
1.力の矢印で力を表す
力の矢印の学習を始めよう!
「力」って、目で見ることができないんだ。
例えば指で物体を押してみよう。
こんな感じ。→
このとき、物体を押す「力」は目で見えないよね?
だけど、力の矢印を使って表すと、
「力」がイメージしやすくなるんだよ。
こんな感じ。→
さらに力の矢印の便利なところは
① 力を加える点(作用点)
② 力を加える向き
③ 力の大きさ
の3つが簡単にわかる。ところにあるんだ!
1つずつ確認していこう!
まず、「①力を加える点(作用点)」は
下の図1の赤色の点だよ。ここに力を加えているんだね。
図1
そして、図の矢印の向きが「②力を加える向き」になるよ。
この場合は右側に押しているということだね。
最後に「③力の大きさ」は矢印の長さになるんだ。
例えば上の図1と下の図2では矢印の長い図2のほうが大きな力を加えているということだね!
図2
これらが力の矢印の基本だよ。




2.力の矢印の書き方
ここからは力の矢印の書き方のきまりを学習するよ。とても大切なところだから、ていねいに読んでね。
力の矢印の書き方には、
とても大切なポイントがあるんだ。
問題を読んで、
①「重力」という力の矢印を書くのか
②「重力以外」(押す力、引く力、支える力など)の力の矢印を書くのか
を確認する!
ことなんだ。
この①と②をごちゃ混ぜにすると、力の矢印の書き方がわからなくなるよ。
問題文をしっかりと読めば、
「重力の矢印」をかくのか
「重力以外の矢印」を書くのか
簡単にわかるから、必ず確認するんだよ。
それでは、①重力の矢印の書き方から学習していこう!
①「重力」の矢印の書き方
重力の矢印の書き方は簡単だよ。
書き方①
重力を書きたい物体の中心に作用点を書く。
書き方②
質量(g)を力(N)になおす。
書き方③
力の大きさの分、下方向に矢印を書く。
これでOK。例題をやりながら確認しよう!
例題の力の矢印を、1Nの力を1cmの長さとして書け。
例題① 100gのおもりにはたらく重力を書け。
質量100gのおもりが天井から吊るさっているんだね。
まずは、
書き方①
重力を書きたい物体の中心に作用点を書く。
だよ。作用点を「重力を書きたい物体の中心」
に書こう!(だいたい真ん中ならOK!)
こんな感じだね!
次に書き方②
質量(g)を力(N)になおす。
だね。質量100gを力(重力)になおすと、1Nだったよね!
そして、この問題では
「1Nの力を1cmの長さとして書け。」
となっているから、1cmの矢印を書けばいいんだ。
最後は書き方③
力の大きさの分、下方向に矢印を書く。
だね。「重力」は絶対に下方向にしかはたらかないよ。
下向きに1cm分矢印を書けばいいね。
答え →
こんな感じだね。
テストではしっかりと矢印の長さを測ったり、マス目があればそれに合わせて書くんだよ!

例題② 200gの物体にはたらく重力を書け。
質量200gの物体が置いてあるんだね。
まずは、書き方①
重力を書きたい物体の中心に作用点を書く。
だよ。作用点を「重力を書きたい物体の中心」に書こう!
ここで、絶対に点を書く位置で悩んではいけないよ!
「重力を書け」という問題だから、
自信をもって中心に作用点を書いてね!
こんな感じ!
次に書き方②
質量(g)を力(N)になおす。
だね。質量200gを力(重力)になおすと、2Nだね!
そして、この問題では「1Nの力を1cmの長さとして書け。」となっているから、2cmの矢印を書けばいいんだ。
最後に書き方③
力の大きさの分、下方向に矢印を書く。
だね。「重力」は絶対に下方向にしかはたらかないよ。
だから、下向きに2cm分矢印を書けばいいね。
答え →
これでいいね!
基本はこれでOK。あとは練習量が大切なんだ!練習問題を4つ出すから、考えてみてね!
悩むうちはまだ練習が足りないよ☆
問1~4の力の矢印を、1Nの力を1cmの長さとして書け。
問1 100gの物体Aにはたらく重力
問2 150gの物体Bにはたらく重力
問3 100gの物体Cにはたらく重力
問4 80gの物体Dにはたらく重力
問1の答え 問2の答え
問3の答え 問4の答え
正解することができたかな?(みんなは矢印の長さをしっかり測ろうね。)
ポイントは作用点を打つ位置だよ。
「Aにはたらく重力」なら「Aの中心」
「Cにはたらく重力」なら「Cの中心」
というように簡単に考えればいいんだよ。
物体が重なっていても、吊るさっていても関係ないんだ。
図を見て迷ったらだめだよ!
これで 「① 重力の矢印の書き方」の説明を終わるよ。
書き方① 重力を書きたい物体の中心に作用点を書く。
書き方② 質量(g)を力(N)になおす。
書き方③ 力の大きさの分、下方向に矢印を書く。
このポイントをしっかりと覚えておこう!
②「重力以外」の矢印の書き方
さて、ここからは「重力以外」の力の矢印の書き方だよ!
まず一番大切なことは、「重力」とは書き方が別だから、
「重力の書き方」と、
今から説明する「重力以外の書き方」を混ぜないこと!
だよ!
ところで先生、「重力以外」の力にはどのようなものがあるの?
書き方①
力を加えるものと、加えられるものが接触している点に作用点を打つ。
書き方②
力(N)の大きさを確認する。
書き方③
力の大きさの分、向きを自分で考えて矢印を書く。
この書き方で全てOKだよ。
大丈夫。簡単だよ。例題を解きながら確認していこう。
例題の力の矢印を、1Nの力を1cmの長さとして書け。
例題① 指で物体を押す2Nの力の矢印を書け。
書き方①
力を加えるものと、加えられるものが接触している点に作用点を打つ。
からだね。
ここで、力を加えるのは「指」、力を加えられるものは「物体」だね。だから

書き方②にいくよ。
だね。問題文に2Nと書いてあるから力の大きさは2だね。
重力と違って質量からなおさないでいいから楽だね☆
最後に書き方③だね。
書き方③
力の大きさの分、向きを自分で考えて矢印を書く。
矢印の向きは、「重力以外の力」を書く場合は自分で向きを考えなければならないんだ。
さて、「指で物体を押す」の力の向きはどの向きかな?
この図から「押す」といえば、右向きだね。
そして、2Nの力だから、2cmで書けば答えは下のようになるよ。
答え →
なれれば簡単だよ。
例題② 指がひもを引く3Nの力の矢印を書け。
書き方①
力を加えるものと、加えられるものが接触している点に作用点を打つ。
からだね。
ここで、力を加えるのは「指」、
力を加えられるものは「ひも」だね。
だから「指」と「ひも」が接触しているところに点を打つんだね。
書き方②にいくよ。
だね。問題文に3Nと書いてあるから力の大きさは3だね。
質量からなおさないでいいんだね。
ちなみに、問題文の400gはひっかけで、この例題ではまったくつかわないよ。
ひっかからないでね。(もちろん物体の重力を書け。という問題だったら使うけどね。)
最後に書き方③だね。
書き方③
力の大きさの分、向きを自分で考えて矢印を書く。
矢印の向きは、「重力以外の力」を書く場合は自分で向きを考えなければならないんだよね。
さて、「指でひもを引く」の力の向きはどの向きかな?
この図から「引く」といえば、左向きだね。
そして、3Nの力だから、3cmで書けば答えは下のようになるよ。
答え →
テストではみんなは長さを測るんだよ!
基本はこれでOK。あとは練習量が大切だよ!
難しい練習問題を出すから、考えてみてね!
考え方の基本はこれまで通りだよ☆

問1~4の力の矢印を、1Nの力を1cmの長さとして書け。
問1 指がひもを引く2Nの力
問2 ひもが物体を引く2Nの力
問3 物体が床を押す1Nの力
問4 床が物体を支える2Nの力
問5 AがBを押す1Nの力
問6 Bが床を押す3Nの力
問7 おもりがひもを引く2Nの力
問8 ひもが天井を引く2Nの力
問1の答え 問2の答え
問3の答え 問4の答え
問5の答え 問6の答え
問7の答え 問8の答え
どうかな?何回も確認してね。
(みんなは矢印の長さも測るんだよ。)
ポイントは作用点を打つ位置だよ。
加えている力と加えられている力が接触しているところ
接触しているところというのは「○○が△△を~」の○○と△△の間
というのを確認しながら、何度も問を確認してみようね。
これで「② 重力以外の力の書き方」の説明を終わるよ。
書き方①
力を加えるものと、加えられるものが接触している点に作用点を打つ。
書き方②
力(N)の大きさを確認する。
書き方③
力の大きさの分、向きを自分で考えて矢印を書く。
この順番を覚えておこうね!
これで力の矢印の書き方の学習はおしまいだよ。
「重力」も「重力以外の力」もどちらも書けるようになろうね!
この知識は高校生になっても役立つよ!長かったけれど、みんなよく頑張ったね☆
お疲れ様!自分をほめてあげよう!
…ほめたかな?笑
続けて力の学習をしたい人は、下のボタンを使ってね!
①力のはたらき
②いろいろな力の種類
③力の単位、力と質量の関係
④フックの法則
⑤力の矢印の書き方←今ここ
⑥質量と重さの違い
⑦圧力とは何か、圧力の計算
⑧水圧
⑨浮力
⑩気圧