このページでは
「オームの法則」の計算
を詳しく説明するよ。
また、このページは中二理科の
電気の単元の5ページ目
なんだ。
①回路と電気の記号・直列回路と並列回路
②電流の計算・単位・電流計の使い方
③電圧の計算・単位・電圧計の使い方
④抵抗の計算と公式
⑤オームの法則の計算と公式←今ここ
⑥電力の計算
⑦熱量(発熱量)の計算
⑧電力量の計算
⑨直流と交流
⑩理科の静電気の解説
⑪クルックス管と陰極線
電流・電圧・抵抗の基本を理解せずに、
オームの法則だけを勉強しても問題は解けるようにならないよ。
時間があるときには1から学習してみてね☆
全てのページを読むと電気の学習が完璧になるよ。
ぜひチャレンジしてみてね!
みなさんこんにちは、このサイトを作っている「さわにい」といいます。
中学理科教育の専門家です。よろしくです!
それではオームの学習スタート!
1.オームの法則とは
では「オームの法則」の学習を始めよう。
難しい言い方をすると、
オームの法則とは、
「電流の大きさは電圧に比例し、抵抗に反比例する」
という法則なんだよ。
難しい言い方をするとね。
だから簡単で便利な覚え方をするといいよ。
オームの法則とは、
「電流・電圧・抵抗のうち、2つがわかると残りの1つがわかる」
という法則なんだよ。
そう覚えるといいよ。
公式を使いながら確かめていこう。
2.オームの法則の公式
では公式の説明をするよ。
2つあるけど、②の公式がおすすめだよ。
① 普通の公式
② 便利な公式
言葉で覚えたければ左、記号で覚えたければ右で覚えてね!
先生、②の便利な公式って、どうやって使うんだっけ?
では公式も使いながら、オームの法則の便利さを説明していくね☆
例1 抵抗を知りたい場合
始めに話をした通り、オームの法則は
「電流・電圧・抵抗のうち、2つがわかると残りの1つがわかる」という法則だったね。
例1では電流、電圧がわかって、
抵抗を知りたい場合の問題を解いてみよう!
例1 抵抗を求めよ。
電流が2A、電圧が10V、2つがわかっているから、抵抗を求められるね。
(Rというのは抵抗がわからないときに使う記号だよ。)
便利な公式を使うよ。
この公式は「知りたいものを隠す」ようにして使うんだ。
この場合は抵抗を知りたいから、抵抗を隠そう。
そうすると、電圧、電流が縦に並んで残るね。
縦に残った場合は「上÷下」つまり
電圧÷電流をすると抵抗がわかるんだ。
(電圧と電流の間の÷の所にある黒の線を分数の横線と考えて、「電流分の電圧」と考えてもいいよ☆)
つまり、10÷2=5 となって
答えは 抵抗は5Ω となるね。
電流と電圧がわかれば、オームの法則で抵抗がわかるんだね!
例2 電流を知りたい場合
次は電流を知りたい場合の問題だよ。
例2 電流を求めよ。
電圧が5V、抵抗が20Ω。2つがわかっているから、電流を求められるね。
(I(アイ)というのは電流がわからないときに使う記号だよ。)
便利な公式を使うよ。
今回は電流を知りたいから、電流を隠そう。
そうすると、電圧、抵抗が縦に並んで残るね。
縦に残った場合は「上÷下」つまり
電圧÷抵抗をすると電流がわかるんだ。
(電圧と電流の間の÷の所にある黒の線を分数の横線と考えて、「抵抗分の電圧」と考えてもいいよ☆)
つまり、5÷20=0.25 となって
答えは 電流は0.25A となるね。
抵抗と電圧がわかれば、オームの法則で電流がわかるんだね!
例3 電圧を知りたい場合
次は電圧を知りたい場合の問題だよ。
例3 電圧を求めよ。
電流が500mA、抵抗が30Ω。2つがわかっているから、電圧を求められるね。
(Vというのは電流がわからないときに使う記号だよ。)
便利な公式を使うよ。
今回は電圧を知りたいから、電圧を隠そう。
そうすると、電流、抵抗が横に並んで残るね。横に残った場合は「左×右」つまり
電流×抵抗をすると電圧がわかるんだ。
(オームの法則を使うときは、電流の単位は必ずmA→Aになおすよ)
つまり、0.5×30=15 となって
答えは 電圧は15V となるね。
抵抗と電圧がわかれば、オームの法則で電流がわかるんだね!
3.オームの法則を使った計算
オームの法則の公式と基本はわかったかな?
うん。オームの法則は電流、電圧、抵抗のうち、2つがわかると残りの1つがわかる法則だね!
その通り。
では少し難しい問題を解いてみよう。
①直列回路
直列回路からチャレンジしよう。
問1-① 上の回路の回路全体の抵抗はいくらか。
問1-② 電流計に流れる電流はいくらか。
問1-③ 12Ωの抵抗にかかる電圧はいくらか。
(解き方を考えてみてね!)
考えたかな?それでは
問1-① 上の回路の回路全体の抵抗はいくらか。
から解いていこう。
ねこ吉はどう考えた?
それは間違いなんだよ。注意してね!
そうなんだ。オームの法則を覚えると、すぐ使いたくなるよね。
けど、オームの法則の前に、電流・電圧・抵抗の基本知識で答えが出ないか?
と考えるようにしよう!
(基本知識がわからない人は、下のボタンから、①~④のページを読んできてね!)
もう一度、問1-①をみるよ。
この回路の「回路全体の抵抗」を出せばいいんだよね?
どうする?
あ、前のページでやった、直列回路の全体抵抗の出し方。「足し算するだけ」だ!
そう!
直列回路の回路全体の抵抗の出し方は足すだけだね!
答えは6+12=18Ωだね!
次は問1-② 電流計に流れる電流はいくらか。
だね。
ここでは、「回路全体の電圧」「回路全体の抵抗」がわかっているから、
「オームの法則」で回路全体の電流が出せるよ!
抵抗は「回路全体の抵抗(18Ω)」として考えることがポイントだよ!
ではオームの法則を使おう。
最後は問1-③ 12Ωの抵抗にかかる電圧はいくらか。
だね。
この「V」にかかる電圧を求めればいいんだね。
これは、オームの法則を「12Ω」の所に使うよ!
もう一つポイントは、
「直列回路だから、回路のどの部分にも0.5Aの電流が流れている」
ということだね!
もちろん、12Ωのところにも0.5Aの電流が流れているからオームの法則は
つまり、0.5×12=6 となって
答えは 電圧は6V となるね。
イメージ図でもこの回路を見てみよう!
こんな感じだね!このイメージ図が浮かぶ人はかなりレベルUPしてるよ☆
おまけだけど、ねこ吉は6Ωの抵抗にかかる電圧を求める方法が2つ思い浮かぶ?
そう。1つ目は、問1-③と同じようにオームの法則を使う方法だね。
すると
0.5×6=3 となって
答えは 電圧は3V となるね。
もう一つは、「電圧がよくわかる4つのルール」を使う方法だね。
電圧がよくわかる4つのルール
① 電源(電池)
では電圧の高さが上がる。(必ず電源の+側が高くなる。) ③ 導線は高さが変化しない(長さに関係なく)
④ 回路を1周したとき、高さは「0」である。
これを使えば、9V上がって、6V下がっているから、あとは3V下がれば0に戻るとわかるね。
答え 電圧は3V
ほんとだ!オームの法則でも電圧の4つのルールでも同じ答えになるね!
そう。「2つの考え方で同じ答えになる」ところまでわかってくると、「回路が得意」と言ってもいいね☆
②並列回路
次は並列回路にチャレンジしよう。
問2-① 上の回路の回路全体の抵抗はいくらか。
問2-② 電圧計が示す電圧はいくらか。
問2-③ 12Ωの抵抗に流れる電流はいくらか。
(解き方を考えてみてね!)
では問2の①からだね。
並列回路の回路全体の抵抗を求める公式
が思い出せるかな?
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{R1}+\frac{1}{R2}+\frac{1}{R3}$$
か②
$$R全体=\frac{R1×R2}{R1+R2}$$
のどちらかが思い出せればいいね!
それでは計算しよう。

①の公式でやるね。
(両方覚えた人は②のほうが計算が楽だよ)
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{R1}+\frac{1}{R2}+\frac{1}{R3}$$
今回は抵抗が2つでR3はいらないね。
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{12}+\frac{1}{6}$$
右辺を通分して
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{12}+\frac{2}{12}$$
右辺を足して
$$\frac{1}{R全体}=\frac{3}{12}$$
右辺を約分して
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{4}$$
ここで終わりにしないでね。
方程式の左辺と右辺は、同時に分子と分母を逆にしてもいいというルールがあるから、両辺の分子と分母を入れ替えよう。

R全体=4
答えは4Ωだね。
次に問2の②電圧計が示す電圧はいくらか。だね。

回路全体に流れる電流が0.6A、
回路全体の抵抗が4Ω
とわかったから、回路全体にオームの法則を使うよ。


つまり、0.6×4=2.4 となって
答えは 電圧は2.4V となるね。
最後に問2-③ 12Ωの抵抗に流れる電流はいくらか。だね
イメージ図ものせるね。
つまり、12Ωの抵抗にかかる電圧(イメージ図の高さの変化)は9Vだよね。
12Ωの抵抗の所にオームの法則を使うよ。
すると
2.4÷12=0.2 となって
0.2Aが答えだね!
ねこ吉。おまけだけど、
6Ωの抵抗の流れる電流を求める方法。2つわかるかな?
もう一つは、0.6Aのうち、0.2Aが12Ω側に行ってるから、6Ω側は残りの0.4Aが流れているという考え方だね!
その通り。どちらも0.4Aが答えとなるね!
すばらしい☆
さて、これでオームの法則の解説を終わるよ。
ここまで読んだ人はそれだけですごい!
ぜひ自分で自分をほめてあげよう!
これでひとまず回路の学習を終わるけど、
「①~⑤」の記事は必ず何度も何度も読んでね。
くりかえし読めば、必ず回路が完璧になるよ!
それではまたね!
その他の電気分野を読むには下から