このページでは
抵抗の単位
抵抗のイメージ
直列回路の抵抗の計算
並列回路の抵抗の計算
を学ぶことができるよ!
また、このページは中二理科の
電気の単元の4ページ目なんだ。
①回路と電気の記号・直列回路と並列回路
②電流の計算・単位・電流計の使い方
③電圧の計算・単位・電圧計の使い方
④抵抗の計算と公式←今ここ
⑤オームの法則の計算と公式
⑥電力の計算
⑦熱量(発熱量)の計算
⑧電力量の計算
⑨直流と交流
⑩理科の静電気の解説
⑪クルックス管と陰極線
全てのページを読むと電気の学習が完璧になるよ。
ぜひチャレンジしてみてね!
みなさんこんにちは、このサイトを作っている「さわにい」といいます。
中学理科教育の専門家です。よろしくです!
それでは抵抗の学習スタート!
1.抵抗の単位
では「抵抗の単位」の学習から始めるよ。
(前のページから読んできている人は流し読みでOKだよ。)
単位はとても簡単。「数字の後につけるもの」のことだよ。
例えば、
お金の単位は? → 円(日本では)
長さの単位は? → mm cm m km など
時間の単位は? → 秒 分 時間 日 年 など。
温度の単位は? → ℃ など
質量の単位は? → mg g kg など
面積の単位は? → cm2 m2 など
電流の単位は? → A mA など
こんな感じだね!
前のページから学習してきた人はもう大丈夫だね!
それでは、抵抗の単位の学習を始めよう!
抵抗の単位は「Ω」と書いて、「オーム」と読むんだよ!
だからテストで、「抵抗の大きさはいくつか」と聞かれたら
絶対に「○○Ω」と答えなければいけないんだね。
抵抗の問題が出た場合は、数字のあとに「Ω」をつけるんだね。
(ちなみに電流の単位は「A」電圧の単位は「V」だね。)
2.抵抗のイメージ
それでは抵抗の説明を始めるよ。まずはイメージづくりからだね。
「抵抗」とはその名前の通り、「電流の流れをじゃまする物」というイメージだね。
抵抗が大きいほど、流れる電流は小さくなるんだ。
下の図を見てね。

まず、電圧はどちらも同じ、10Vだね。
そして抵抗は、左の図が1Ω、右の図が2Ωだね。
右の図のほうが抵抗が大きいから、流れる電流が少ないね。
繰り返すけど、
抵抗が大きいほど、流れる電流は小さくなるよ。
2つ注意を言うね。
①抵抗を通ると電流が減るわけではない

「電流」のページで勉強した人はOKだと思うけど、抵抗を通ると電流が減るわけではないよ。
上の図では、抵抗を通る前も後も、「10Aの電流」が流れているね。
抵抗が大きいと、「回路全体を流れる電流」が減るんだね。
もう一度図で確認してね!
2つ目の注意だよ。
②回路の問題では、抵抗と電球は同じと考えてよい。
回路には「電球

」という記号もあるね。
この記号も、「抵抗

」とまったく同じように考えていいよ。
「電球は光る抵抗」と考えるようにしよう!
3.直列回路の抵抗の計算
今から直列回路の抵抗の計算の説明をしていくよ。
そう。下の図のように回路に抵抗が直列に接続されている場合、回路全体の抵抗が何Ωになるかを計算できるようになってほしいんだ。
この回路全体の抵抗を計算できるようになろう!
計算方法はとても簡単。抵抗をすべて足すだけだよ。
例えば上の回路図だったら、「10Ω」と「20Ω」が直列に接続されているから、
10+20=30 回路全体の抵抗は30Ωになるんだ。
ほんとだね。だけど
テストで出るとかなりの人が間違うんだよ。
難しい問題とかん違いするのかな?
みんなはしっかり勉強して、すらすら正解しよう☆
では例題をだすよ。
例1
30Ωの抵抗の電球と、50Ωの抵抗の電球が直列に接続されているね。
回路全体の抵抗は何Ωかな?
電球も抵抗と全く同じに考えていいから簡単だよ。
30+50=80だね。
その通り。正解は80Ωだね。
例2
10Ωの抵抗、30Ωの抵抗、20Ωの抵抗が直列に接続されているね。
回路全体の抵抗は何Ωかな?
抵抗が3つになっても足し算するだけだよ。
10+30+20=60
答えは60Ωだね。
これを公式にしてみるよ。
抵抗の記号はRを使うから覚えておいてね。
直列に接続された抵抗をR1、R2、R3とすると全体の抵抗R全体は
R全体=R1+R2+R3
となるんだ。
公式が苦手な人も
「直列に接続された抵抗は足すだけ」と覚えればいいんだよ☆
しっかりと覚えておこう!
4.並列回路の抵抗の計算
次に並列回路の抵抗の計算の説明をしていくよ。
そうだね。
並列回路のほうが、公式や計算が難しいんだ。
だから気を付けて学習してね。
先に公式から説明するよ。
並列に接続された抵抗をR1、R2、R3とすると全体の抵抗R全体は
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{R1}+\frac{1}{R2}+\frac{1}{R3}$$
となるんだ。
そうだよね。でも
「直列の公式の分子と分母がひっくり返った」
と覚えればわかりやすいかな?
計算も難しくなるから注意だよ。
それでは例題をやってみよう。
例1

上のような回路があって、上の電球の抵抗は40Ω、下の電球の抵抗は20Ωだね。
回路全体の抵抗はいくつになるかな?
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{R1}+\frac{1}{R2}+\frac{1}{R3}$$
の公式にあてはめて考えてみよう!
(今回はR3はいらないね)
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{40}+\frac{1}{20}$$
計算も難しいよ。まず通分をしよう。
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{40}+\frac{2}{40}$$
右辺を足して、
$$\frac{1}{R全体}=\frac{3}{40}$$
ここで、
方程式の左辺と右辺は、同時に分子と分母を逆にしてもいいというルールがあるから、
両辺の分子と分母を入れ替えよう。
(このルールは覚えておくといいよ!)
$$\frac{R全体}{1}=\frac{40}{3}$$
R全体=13.333
回路全体の抵抗は13.3Ω
が答えだね。(この問題ではとりあえず少数第一位まで出したよ。)
おまけだけど、
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{R1}+\frac{1}{R2}+\frac{1}{R3}$$
の公式が「覚えにくい。計算が難しい。」人は
$$R全体=\frac{R1×R2}{R1+R2}$$
という公式もあるよ。
「分母は2つの抵抗を足す。分子は2つの抵抗をかける。」
と覚えればいいから楽だね。
計算も簡単だよ。
例1 をこの公式で解くと、

「分母は足す。分子はかける。だね」
$$R全体=\frac{40×20}{40+20}$$
$$R全体=\frac{800}{60}$$
$$R全体=\frac{80}{6}$$
$$R全体=\frac{40}{3}$$
R全体=13.333
回路全体の抵抗は13.3Ω
となるね。
先生もいつもはこっちの公式で解いてるんだけど、1つ欠点があって…。
この公式は、抵抗が2つの時じゃないと使えないんだ。
抵抗が3つ以上あるときは、
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{R1}+\frac{1}{R2}+\frac{1}{R3}$$
こっちの公式を使わなければいけないんだ…。
両方覚えるか、初めのほうだけ覚えるかはみんなにまかせるね。
並列の抵抗の公式はみんな苦手なところだから、がんばるんだよ!
では例2にいくね。
例2

この
10Ω、
20Ω、
30Ωの抵抗が並列に接続されているとき、
回路全体の抵抗R全体は何Ωかな?
抵抗が3つだから、
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{R1}+\frac{1}{R2}+\frac{1}{R3}$$
の公式を使って解いていこう。
$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{10}+\frac{1}{20}+\frac{1}{30}$$
通分して
$$\frac{1}{R全体}=\frac{6}{60}+\frac{3}{60}+\frac{2}{60}$$
右辺を足し
$$\frac{1}{R全体}=\frac{11}{60}$$
方程式の左辺と右辺は、同時に分子と分母を逆にしてもいいというルールがあるから、両辺の分子と分母を入れ替えよう。
$$\frac{R全体}{1}=\frac{60}{11}$$
R全体=5.4545454545…
回路全体の抵抗は5.45Ω
が答えだね。(この問題ではとりあえず少数第二位まで出したよ。)
これで抵抗の計算の説明は終わりだよ。
問題集などで練習してみてね。
もう一度公式を確認しておくよ。
直列と並列で公式を混ぜないようにね!
並列回路の公式。

$$\frac{1}{R全体}=\frac{1}{R1}+\frac{1}{R2}+\frac{1}{R3}$$
抵抗が2つの時は
$$R全体=\frac{R1×R2}{R1+R2}$$
でもOK☆
しっかりと覚えておこう!
5.導体と不導体
最後に導体と不導体の説明だけしておくね。
難しくないよ。
導体…電気を通しやすい物質のこと
主に金属などだね!
不導体(絶縁体)…電気を通しにくい物質のこと
主にゴム、ガラス、プラスチックなどだね。
不導体のことを絶縁体とも言うよ!
しっかりと覚えておこう!
これでこのページの勉強は終わりだよ。お疲れ様。
難しいところをよく頑張ったね!
次回は「オームの法則」を学習していくよ。
1ページ目から読んでいる人は、次のページを読めば回路の基本はOKになるよ☆
がんばろう!
続けて学習するには下のリンクを使ってね!